小島俊一公式サイト

「遺書」のススメ

こんにちは、元気ファクトリーの小島俊一です。
このビジネスレターは、私が良き出会いに恵まれてご縁を頂いている方に、
ビジネスや人生のヒントとなるようなトピックスを毎月一度お届けしています。

こんな小噺をご存知でしょうか?
都会であくせく働くビジネスマンと南の島の漁師の会話です。

漁師が聞きます。
「そんなに必死に働いて、貯めたお金で何をするの?」

ビジネスマンは答えます。
「引退したら昼寝しながら、のんびり魚釣りでもして暮らしたいからね」
「そうかい。僕はもうそうして暮らしているよ」

私たちは、コロナ禍で立ち止まることになり、図らずもこれまでの生き方を見直す機会を得ました。
しかしながら、日々の大きな変化への対応に追われている私たちには、
その見直す方法すら見つかりません。

そんな時におススメなのが、「遺書」を書く時間です。

普段は遺書を読む機会さえも少ないですが、
数多くの遺書に接することが出来るのが「知覧特攻平和会館」です。

国家に死を命じられ、死んでいった若者たちの数多くの遺書を見ると慟哭を禁じ得ません。
東日本大震災から今年で10年になります。多くの方が命を落とされました。
阪神淡路大震災でも、交通事故でも、人は前触れなく命を奪われることがあります。
この世に別れを告げる「遺書」も書けません。

私は今年から「遺書」を書き始めました。
そして毎年書き直し続けようと思っています。
「遺書」を書いてみると様々な発見があります。
形式も内容も自由ですが、手書きが良いようです。

私が「遺書」を書く目的は、一つしかありません。
自分の人生を改めて見直すことで、今とこれからを「より良く生きる」為です。
冒頭のビジネスマンのように南の島で釣りをして暮らしたいなら、
後回しにしない方が良いかもしれません。

誰一人として死を避けることはできません。
他の誰も自分の人生を代わってもくれません。
死が訪れるのが明日なのか?数十年後かも分かりません。

人生の終わりを意識して「遺書」を書く時に、誰に向けて何を書きますか?
そして、これまで懸命に生きてきたご自分にはどんな言葉を掛けますか?
今月もお読みいただきありがとうございました。

元気ファクトリービジネスレター15号
2021年3月10日刊行