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コロナ禍での経営再建の王道

こんにちは、元気ファクトリーの小島俊一です。
このビジネスレターは、ビジネスや人生のヒントとなるようなトピックスを毎月一度お届けしています。

私が以前、経営危機にあった書店チェーンの再生を果たした時に心がけていたのは
「従業員を大切にすること」でした。
本はどこで買っても品質も価格も変わりません。
差別化できるとすれば、人財だけです。

私は経営再建にあたって、従業員のモチベーションアップに一番の神経を注ぎました。

待遇改善は無論、人財教育を重視し定期的に店長の自己啓発研修を私が講師となって行いました。
その上で、店長たちに裁量権を与え創意工夫を求めました。

その取り組みが軌道に乗って売上が上がり利益も出始め、
業績がV字回復するまでに、そう長い時間は掛かりませんでした。
「信は力なり」なんだと思います。

経営再建が見通せるようになった時に、私の経営姿勢を問われることがありました。
従業員が大きな病に罹ったのです。

大病した、その社員は「職場のみんなに迷惑が掛かるから辞めます」と言いましたが、
私は決して辞めさせませんでした。

「従業員を大切にする」が口先だけなのか、信念なのかが私に問われていた気がします。
不備のあった休暇制度も整備し、この社員の復帰を待ちました。
職場復帰後、彼女は再び大いに活躍してくれました。

二人に一人がなるがんに例を取るならば、
以前と比べて就労年齢でがんになる人が増え、医療が向上し数か月で職場復帰する現代社会です。
こんながんサバイバーが職場に復帰して働けるとすれば、当事者だけでなく、
そこで働くすべての人の職場での安心と希望になります。

コロナ禍の厳しい時だからこそ、従業員の創意工夫無しではこの難局を乗り切りることはできません。
「従業員を大切にすること」
これこそが伸び行く企業への第一歩であり、王道であると思います。

従業員が会社に不安や不満を抱いて働いて、お客様の満足度が高まるはずもありません。

「目の前の人を幸せにする」ことこそが、会社の発展に繋がると信じています。

「あなたの会社の社員は、コストですか?財産ですか?」
         byドラッカー

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NPO法人日本がんサバイバーネットワークで、私もボランティアで理事をしています
もし、宜しければ覗いて見てください。
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「学ぶ・楽しむ・発信する」を基調とした会です。

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今月もお読みいただきありがとうございました。

元気ファクトリービジネスレター14号
 2021年2月10日刊行