大阪に万博公園を通るモノレールがあります。
日曜の夕方、車内はガラガラでした。車両には4人ほど。
私と、少し離れてオバちゃん。かなり遠くに大学生風の男。
そして、通路を挟んで反対側の席に白のエナメル靴、白のスーツにパンチパーマ、サングラス🕶
と一目で職業が分かりそうな方。
私は、その方と目を合わさんように本を取り出しました。
ガラガラの車内ですからパンチパーマのお兄様は、勢い良く白のエナメルの靴と共に
座席に脚を投げ出されました。
その時です。
「兄ちゃん、汚いなあ〜」との大阪オバちゃんの声がしたのは。
私は、心の中で叫びました。「えー〜!?オバちゃん、良いじゃないですか。こんなに空いてるし、
エナメルの靴は綺麗そうだし」
「なんや。オバちゃん!」
「靴を席に乗せるのは汚いなあ〜」
私も九州男児の端くれ。殴り掛かって来たらこのオバちゃん衛るため立ちはだかる?
イヤイヤ、ここは寝たふりが一番。揺れ動く心の中でした。
「彼は、うるさいなあ〜」と言いながら、脚を下ろしました。
オバちゃんは、何事も無かったかのように泰然自若。
私が大阪のオバちゃんは、無敵と知った瞬間でした。