By: kojima 有効: 12月 13, 2020 In: BLOG Comments: 0

先日、JRの駅で年末出張の指定席を買おうと並んでいました。
そこに、初老のご婦人が列を無視して窓口の横に立ちました。

「割り込みだ!」
たとえご老人といえども、マナーに反する。
購入し始めたら絶対に文句を言ってやろう。許すマジ!

私をはじめ、列に並ぶ誰もの視線が集まる中、
ご婦人が購入を始めようとすると、
JRの窓口の方が
「お客様、列にお並びの上、ご購入下さい。」
みんなに安堵の気もちが流れるのを感じました。

ところが、ご婦人が
「私は、足が悪くて長い時間立って並べないんです。」

それを聞いて、微妙な空気が流れ始めました。

その時、列の先頭にいた女性が言ったのは、こんな言葉でした。

「私が並び始めた時に、お婆さんは、もう来てましたから、どうぞお買い下さい」

老婦人は、その女性に頭を下げながら
微笑んで切符の購入を始めました。

JRの職員の方も笑顔に見えたのは、
気のせいだったでしょうか?

明らかな嘘でも許せる嘘があるんだなあ。
老婦人に誰も大きな声で文句を言わなくて良かったなあ。

この街がますます好きになりました。

自分のための嘘は許されなくても
誰かのための嘘は許されるのかもしれませんね。

私は、子供たちが中学生になるまで
サンタさんの存在を信じ込ませていたので
「学校で恥かいた」と怒られました。

誰かのための嘘も限度はあるようです。

樋口さん、今年一年を振り返ってみて、
どんな善意の嘘に出逢いましたか?

嘘でもホントでも照れでも、
誰かの優しい気持ちが
誰かに届く年末でありますように!

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