森喜朗氏はきっと、
奥様を大切にされ娘さんには優しく、
会議でも女性の発言を引き出そうとされたことが
あった方なのだと思います。
ですから森氏は、なぜ自分の発言が
これほど世間の非難を浴びているのかを
本当の意味で理解されていないのだと思います。
森氏の発言の最大の問題点は言うまでもなく
「属性で人を評価判断しようとした」点にあります。
その属性が差別を生み出していた歴史に結びついた
発言であると決して許されないのが現代社会です。
性別・人種・宗教・障がいなどの属性で
これまで多くの人が不当に差別され人権が侵されてきました。
今回のことで私たちが覚えておきたい事は、
森喜朗氏に女性を差別する意図が
あったか無かったかの様な話だけではないと言う事です。
しかしながら人が他人を属性で評価判断しようとするのは、
森氏だけの専売特許ではありません。
それは、血液型で
「A型は几帳面。O型は大雑把」とか
出身地で
「東北の人は我慢強いが、博多の人間は浅薄」とか
体型で
「肥満型は陽気で、瘦せ型は神経質」とか
人は、様々な属性で他人を理解する手掛かりを得ようとします。
このような思考方法から、
私たちも決して自由ではないことを
自覚しておこうと思います。
属性が分かれば、何となく理解した気になります。
しかしながら、その思考方法で誰かと接しても
その人の本当の姿は、見えて来ません。
その人を見る目が曇ってしまっているからです。
漫画誌に連載され、
いまNHKでテレビドラマ化されている
「ここは今から倫理です」をご覧になった事はありますか?
主人公である高柳先生は、
この属性思考から自由になって生徒に接しています。
様々なタイプや境遇の生徒たちが出て来ますが、
高柳先生は、その属性に決して惑わされることなく、
生徒一人ひとりを曇ることのない眼で
しっかりと見つめ接します。
そして、生徒たちは自分が
唯一無二の存在であることを実感し、
勇気付けられていきます。
これは、ドラマの中だけの
架空のお話かもしれませんが、
私にはとても考えさせられます。
それは、私の中にある森喜朗氏的なものと
高柳先生的なものを見比べた時に
愕然とすることがあるからです。
あなたは、初対面の人と会う時にどんな属性を気にしていますか?
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